ブックリーディングワークショップが行われました!
10/2(日)気鋭の演出家、桐山知也さんによる、ブックリーディングワークショップ「茶色の朝を迎えないために」が行われました。
緑に抱かれた音楽堂の広いホワイエに、参加者の皆さんが輪になり、まずは親しくなるための自己紹介ゲーム。
そして桐山さんから「自分の思いを言葉にしてみるだけでなく、人の言葉にも耳を傾けること」などルールの説明があります。
それから、桐山さんの合図にそって、順番に、オペラ『シャルリー』の原作になったフランク・パヴロフの『茶色の朝』(大月書店刊)を声に出して読んでいきます。
さらに、参加者に配られた茶色の紙に茶色のペン(!)で、本の中から自分が気になった言葉を書き出し、音楽堂ホワイエの好きな場所に貼っていきます。
この時点で音楽堂がすでに現代アートのインスタレーション会場の趣に!
自由に他の人の抜き書きを眺めた後、気づいた点を語り合う参加者たち。「あっ。やっぱりそこなんですね」「私はそこには気づかなかった」
さらに、今度は色とりどりの紙を自由に使って、もう一度そのそばに新たに気づいた言葉を書いて貼っていきます。
他の人の気付きに共鳴するように同じ個所を抜き出す人、新たな自分の気づきを付け足す人…音楽堂ホワイエのあちこちに「気づき」がいっぱいに溢れます。
最後にもう一度、今度はホワイエの好きなところに立って、もう一度『茶色の朝』を読みます。
フレーズの切れ目は、参加者が自由に決め、次に読む人に目や手で合図。
阿吽の呼吸のうちに、まるで戯曲のリーディング公演のような、リズミカルな朗読が完成しました。
年齢、性別、職業、きっかけもそれぞれ違う方々が、いっときを共にし、『茶色の朝』という本を通して、
気づきやひっかかり、違和感、自分の大事なもの…などを分け合い、語り合った素敵な午後でした。